腰痛があっても筋トレはできるの?
「腰痛があるから筋トレは危険なのでは?」と不安に思う方は多いです。実際、日本整形外科学会のデータによると、40代以上の約80%が一度は腰痛を経験するとされています。特にデスクワークや家事で腰に負担がかかっている方は、「動かさない方が良い」と考えがちです。
しかし、腰痛の一部では運動習慣の不足が背景にあり、正しい方法で筋トレを行えばむしろ改善につながります。理学療法士として臨床で見てきた経験でも、「安全に動かすこと」が痛みの軽減につながるケースは非常に多いです。

腰痛持ちが避けるべき筋トレ
まずは「やってはいけない動き」を知ることが大切です。
- 過度に背中を反らせる(例:無理なバックエクステンション)
- 腰を丸めた状態で重い負荷を持ち上げる(例:フォームの崩れたデッドリフト)
- 腰を反らしながら行う腹筋運動
これらは腰椎に過剰なストレスをかけ、腰痛を悪化させるリスクがあります。初心者ほど「正しい姿勢」で行える種目から始めるのがポイントです。
腰痛持ちでもできる!初心者向け筋トレ3選
1. ブリッジ(ヒップリフト)
仰向けに寝て膝を曲げ、お尻を持ち上げるシンプルな運動です。腰ではなくお尻と太もも裏を使うため、腰椎に負担をかけずに体幹と下半身を鍛えられます。臨床現場でも腰痛改善プログラムの第一歩としてよく用いられています。ポイントはお腹に力を入れたまま(へそを引っ込めるような力)、腰を反らさないで行うことです。以下、動作のやり方です。
2. プランク(体幹安定トレーニング)
肘とつま先で身体を支える運動。背中を反らせず、腰を落とさないことがポイントです。研究データでも、体幹安定性の向上が腰痛軽減につながることが示されています。最初は10〜20秒から始め、少しずつ時間を延ばしましょう。
3. スクワット(フォーム修正版)
腰痛持ちでも正しいフォームであればスクワットは可能です。浅めにしゃがみ、背中を丸めず、膝がつま先より前に出すぎないよう注意しましょう。デスクワーカーの「下半身の筋力低下」に特に効果的です。理学療法士として指導する際も「痛みが出ない可動域」で行うようアドバイスしています。以下動画ではいろいろ回数など説明されていますが、まずは10-15 回を3セットでいいと思います。
腰痛と筋トレを両立させるコツ
- 痛みが出ない範囲で行う(無理をしない)
- 回数よりも正しいフォームを優先
- ストレッチや軽いウォームアップを取り入れる
- 週2〜3回の継続で効果を実感しやすい
例えば、40代男性の事例では、ブリッジとプランクを週3回行ったことで、2か月後には「長時間座っても腰が重くならない」と改善が見られました。こうした実践例は珍しくありません。
まとめ:腰痛持ちでも運動は諦めなくていい
腰痛があるからといって筋トレを諦める必要はありません。大切なのは「正しい種目を正しい方法で行うこと」。今回紹介した3つの筋トレは初心者でも取り入れやすく、腰痛改善と体力維持の両立に役立ちます。
今日から少しずつ始めて、“痛みに負けないアクティブな毎日”をつくっていきましょう!
※痛みが強い場合や症状が悪化する場合は、必ず専門医や理学療法士にご相談ください。
行動を起こすタイミングは今です
「また今度…」と思っていると、体力は少しずつ落ちていきます。まずはブリッジ10回から始めてみましょう。あなたの腰は、動かすことで守られます。