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階段で膝が痛むときの不安
「階段を上がると膝がズキッと痛む」「下りで特に膝に負担を感じる」──そんな経験はありませんか?階段は日常生活に欠かせない動作だからこそ、膝の痛みは生活の質を大きく下げてしまいます。私が担当した患者さんの中にも「膝の痛みで階段を避けるようになり、外出が減ってしまった」という方が数多くいました。

階段で膝が痛くなる原因
階段での膝痛にはいくつかの代表的な原因があります。多くは変形性膝関節症や半月板損傷と関連しており、さらに筋力やフォームの問題も重なります。
変形性膝関節症の場合
軟骨のすり減りによる力のかかり方の不均衡や関節の炎症によって、階段の上下で負荷がかかると痛みを感じやすくなります。特に下りで「膝に体重が乗る瞬間」が強く影響します。
半月板損傷の場合
膝のクッションである半月板が損傷していると、階段の動きで「引っかかる感じ」や「鋭い痛み」が出やすくなります。スポーツ経験者だけでなく、日常生活での負担でも起こることがあります。また、40歳以降では特に明確な原因がなくても、知らないうちに損傷していることもあります。
筋力低下や動きの癖
大腿四頭筋や中殿筋など、膝を安定させる筋肉の弱さは、階段での膝の軌道を乱します。その結果、膝蓋骨が外側にずれたり摩擦が強まり、痛みにつながります。
改善のためのエクササイズ
痛みが強い場合は無理をせず医師に相談が必要ですが、軽度の膝痛や再発予防には以下の運動が有効です。
大腿四頭筋の強化
椅子に座って片足伸ばし(ニーエクステンション) 太もも前の筋肉を鍛え、膝関節を安定させます。1日左右10回×2セットから始めましょう。
中殿筋の強化
サイドレッグレイズ 横向きに寝て上の足を持ち上げる動作。膝の軌道をコントロールする力が高まります。ゴムバンドを使うとさらに効果的です。以下の動画は英語ですが、やり方を真似してみてください。
柔軟性改善ストレッチ
太もも前後やふくらはぎのストレッチを行うことで、関節の動きがスムーズになり負担が減ります。
フォーム修正のポイント
階段を使用する時は「膝を内側に入れない」こと、無理をせずに手すりを使用して痛くなく動くことを意識しましょう。私の患者さんも、このフォーム修正を取り入れるだけで痛みが軽減しました。
体験談・臨床事例
40代男性、半月板損傷後に「階段を降りるときに毎回痛む」と訴えて来院。大腿四頭筋と中殿筋の弱さが見られたため、筋力トレーニングを3か月実施。階段での痛みが軽減し「外出が苦にならなくなった」と報告を受けました。
まとめと次のステップ
階段で膝が痛む原因は、変形性膝関節症や半月板損傷だけでなく、筋力低下やフォームの癖も関与します。大腿四頭筋・中殿筋の強化、ストレッチ、フォーム修正で改善を目指せます。
今日からできること:椅子に座って片足を伸ばす運動を10回やってみましょう。小さな一歩が膝の安心につながります。
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