ランニングで膝が痛くなるのはなぜ?

「走ると膝が痛い」「練習を続けたいのに不安」——ランナーにとって膝の痛みは避けられない悩みの一つです。実際、臨床でもランナー の方で膝に問題を抱えている方は数多くいらっしゃっている印象です。特に30〜50代の市民ランナーでは、走行距離の急激な増加やフォームの崩れが大きな要因です。

理学療法士としての臨床経験からも、膝痛の多くは「フォームの乱れ」+「筋力不足」+ 負荷管理の失敗の組み合わせが原因であることが多いと感じます。

膝痛を防ぐランニングフォームのポイント

1. 接地はソフトに

踵から強く着地すると膝に大きな衝撃がかかります。軽く前傾姿勢を保ち、ミッドフット〜フォアフットでソフトに接地することで衝撃を分散できます。

2. ピッチを上げる

ストライドを大きくするよりも、1分間の歩数(ピッチ)を少し上げる方が膝の負担は軽減されます。ストライドを大きくすることは、それだけ支えるための筋力を必要とすることになります。

3. 体幹を安定させる

上半身がブレると膝への負担も増加します。体幹をまっすぐ保ち、視線を前方に置くことがフォーム安定の鍵です。

膝痛予防に効果的な補助筋トレ

フォーム改善と並行して、膝を守る筋肉を鍛えることが欠かせません。

1. ステップアップ

段差に片足ずつ乗り降りする動作。太もも前とお尻の筋肉をバランスよく鍛え、ランニング動作に直結します。以下の動画はダンベルを持っていますが、実際にはなしでも大丈夫です。

2. ヒップブリッジ

仰向けでお尻を持ち上げる運動。股関節周囲を強化し、膝にかかるストレスを軽減します。

3. サイドプランク

体幹と股関節の外側を鍛えることで、ランニング中の膝のブレ(ニーイン)を防ぎます。

実際の事例:フォーム+筋トレで改善したケース

45歳の男性ランナーは、週3回のランニングで膝の外側に痛みを感じていました。フォームチェックでは膝が内側に入っており、股関節の筋力不足も確認されました。フォーム修正、ヒップブリッジ・サイドプランクを2か月継続した結果、膝の痛みは消失し、10kmランを痛みなく走れるようになりました。

ランナーが膝を守るためのセルフチェック

  • 走った後に膝に違和感が出ていないか?
  • 片足スクワットで膝が内側に入っていないか?
  • ランニング後に腰やお尻の疲労感が少なすぎないか?(下半身の使い方が偏っているサイン)

まとめ:膝にやさしい走りで長く楽しむ

ランニングで膝が痛いからといって諦める必要はありません。正しいフォームと補助筋トレを組み合わせれば、膝を守りながら走り続けることができます。

「走りたい気持ちを痛みに邪魔されないように」——今日からフォームを見直し、補助トレを1種目取り入れてみましょう。

行動を起こすのは今です

先延ばしにすればするほど、膝のダメージは積み重なります。今日から1回のランニングを短めに調整し、ステップアップやヒップブリッジを追加してみましょう。未来の膝がきっと喜びます。

投稿者 Pump man

“「膝にやさしいランニング法|痛みを防ぐフォームと筋トレ」” に1件のフィードバックがあります

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